情報商材詐欺は犯罪?詐欺罪を成立させる4つの条件と逮捕されづらい理由を解説

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詐欺被害対策

「情報商材詐欺は犯罪?逮捕されないって本当?」

こんな風に悩んでいませんか?

たしかに、情報商材詐欺は詐欺の証明が難しく、「情報商材詐欺は逮捕されない」なんて噂を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?

しかし、意図的にお金を騙し取ることを目的としている情報商材詐欺は「詐欺罪」に該当します。

この記事では、情報商材詐欺の違法性や犯罪として成立させる条件4つ、犯罪なのに逮捕されづらい理由について解説していきます。

情報商材詐欺は犯罪?

法的根拠
結論から言うと、情報商材詐欺は犯罪です。

警察庁の公表している資料によると、令和4年の詐欺の認知件数は1万7,520件となっています。

被害額は361.4億円と非常に高く、平成26年から徐々に低下していましたが、8年ぶりに増加しました。

さまざまな事件の中でも詐欺は「件数」「被害額」ともに上位で、非常に悪質な犯罪といえるでしょう。

ここからは、情報商材詐欺の概要や犯罪となる条件、刑罰について解説していきます。

参考:令和4年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(確定値版)


情報商材詐欺は「詐欺罪」に該当する

刑法では詐欺罪について、以下のように規定されています。

(詐欺)
第二百四十六条 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

引用元:e-Gov法令検索 刑法

つまり、人を騙してお金や物を取る行為が「詐欺罪」です。

一口に詐欺といっても、情報商材詐欺・オレオレ詐欺・結婚詐欺・不動産詐欺など、さまざまな手口が登場しています。

しかし、どんな手口であっても「人を欺いて財物を交付させた」場合は、すべて罪名は詐欺罪となります。


情報商材詐欺が犯罪となる条件4つ

さまざまな犯罪がありますが、それぞれに「構成要件」という条件が規定されています。

情報商材詐欺、つまり詐欺罪を成立させるためには、以下4つの条件をすべて満たしている必要があります。

  1. 欺罔行為:相手を騙す行為
  2. 錯誤:欺罔行為により騙された状態のこと
  3. 処分・交付行為:騙されたことにより自分の意志でお金を払う行為
  4. 利益・財産の移転:詐欺師が利益を得ること

構成要件は、規定された条件をすべて満たすことで犯罪として成立します。

たとえば、詐欺師の欺罔行為により被害者がお金を払ったとしても、虚偽の内容を信じていなければ詐欺罪は成立しません。

また、処分・交付行為は、「騙されたことにより自分の意志でお金を払う行為」です。

つまり、自分の意志ではなく、詐欺師に無理やりお金を取られた場合は、詐欺罪ではなく「窃盗罪」に該当します。

「加害者はお金を借りたつもりだった」「騙されたが金銭的な被害がなかった」このような場合は、詐欺罪の構成要件を満たしていないため、犯罪に問われることはありません。

情報商材詐欺が詐欺罪として逮捕された事例は、以下の記事で詳しく紹介しています。

情報商材詐欺の事例3選と5つの特徴を解説!騙されないためにはどうすればいい?


情報商材詐欺の刑罰は「10年以下の懲役」

4つの構成要件を満たして詐欺罪として成立した場合は、加害者に「10年以下の懲役」が下されます。

罰金刑などは規定にないため、被害額が少額でも詐欺罪が確定すれば罰金では済まされません。

有罪の場合は必ず懲役刑になることを考えると、やはり詐欺は悪質な犯罪といえるでしょう。

ただし、詐欺罪は他の犯罪と比べて不起訴率が低いため、弁護士に介入してもらって被害をしっかりと訴える必要があります。

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情報商材詐欺が犯罪なのに逮捕されづらい3つの理由

手口
情報商材詐欺は非常に悪質な犯罪ですが、「逮捕されづらい」という特徴があります。

ここからは、情報商材詐欺が犯罪なのに逮捕されづらい理由について解説していきます。

  • 欺罔行為の証明が難しい
  • 被害届を提出する人が少ない
  • 行政処分で済まされるケースが多い

それぞれ詳しく見ていきましょう。


1.欺罔行為の証明が難しい

先ほど解説した通り、詐欺罪を成立させるためには、加害者の欺罔行為(相手を騙す行為)により、被害者が虚偽の内容を信じている必要があります。

ただし、情報商材詐欺の内容や広告が「本当に虚偽だったのか」「意図的に騙すつもりだったのか」これらを証明するのは簡単ではありません。

たとえば、「1日5分で月100万円稼げる副業術」「資産ゼロでも半年後にFIREできるFXのウラ技」このような怪しいキャッチフレーズを掲げている情報商材があったとします。

この情報商材を購入してみると初心者でも知っている程度の内容で、被害を訴えたとしても「絶対に稼げない」ことを証明できないのです。

情報商材の公式サイトには「結果には個人差があります」などの文言が記載されているケースが多く、詐欺師は「結果は保証していない、騙すつもりはない。」と逃げ道を用意しています。

このように情報商材詐欺は「意図的に騙すつもりだった」ことを証明するのが非常に難しく、警察ですら立件するのは簡単ではありません。


2.被害届を提出する人が少ない

先ほどは「情報商材詐欺は立件が難しい」と解説しましたが、被害者が多い場合や詐欺の規模が大きい場合は簡単に立件できます。

なぜなら、多くの人が被害届を提出すれば「多くの人が結果を出せない虚偽の情報商材」であることを証明できるためです。

また、被害規模が大きければ「意図的にお金を騙し取るつもりだった」という推測も成立します。

しかし、情報商材詐欺の被害者の多くは被害届を提出しません。

詐欺罪が成立しても詐欺師が逮捕されるだけで返金されるわけではないため、被害届を提出するメリットがほとんどないのです。

被害者の多くは弁護士・司法書士に依頼して民事事件で返金してもらうか、泣き寝入りしているのが実情です。

被害届が集まらない限りは警察も動かないため、情報商材詐欺が逮捕されづらい理由になっています。


3.行政処分で済まされるケースが多い

広告の内容と情報商材の内容に大きな違いがあれば購入者は「詐欺だ!」と感じてしまうでしょう。

しかし、警察には民事不介入の原則があるため、詐欺罪で本格的な調査を行うケースは極めて稀です。

そのため、誇大広告として「特定商取引法違反」の行政処分を下すケースがほとんどです。

「特定商取引法違反とは、悪質な勧誘・広告行為を禁止して、消費者の利益を守るための法律」

特定商取引法違反の罰則は「業務改善指示」「業務停止命令」「業務禁止命令」の3種類が用意されています。

罰則に従わない場合は罰金刑や懲役刑が課せられることもありますが、詐欺罪のようにいきなり逮捕されるわけではありません。

「誰でも」「絶対に」「100%稼げる」このような文言で広告されていた場合、被害者としては逮捕されないことに対して不満があるでしょう。

ただし、これまでに解説した通り、詐欺罪の証明は非常に難しいため、行政処分で済まされているのが実情です。

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情報商材詐欺の被害にあったらどうすればいい?

詐欺被害に遭ったらすべきこと
これまでに、情報商材詐欺の違法性や逮捕されづらい理由を解説してきましたが、被害にあった場合はどうすればいいのでしょうか?

結論から言うと、まずは弁護士・司法書士に相談してください。

情報商材詐欺を刑事事件として裁判を起こしても、逮捕されるだけで返金されることはありません。

刑事裁判は「犯罪行為があったのか」「どのような刑罰を科すべきか」を判断するための裁判です。

そのため、返金してもらうには民事裁判を起こす必要があります。

民事裁判では、個人間のトラブルを裁判所が判断してくれます。

刑事裁判と民事裁判の大きな違いは「和解があるかどうか」です。

民事裁判の場合は和解があるため、詐欺師も無理に争って返金を拒否するよりも、素直に交渉に応じた方が逮捕されるリスクも少なくメリットがあります。

情報商材詐欺は逮捕されづらいといっても、やはり違法業者なので法律のプロである弁護士・司法書士には勝てません。

被害にあった場合は、無料で相談に乗ってくれる弁護士・司法書士に話を聞いてもらいましょう。

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まとめ

まとめ
この記事では、情報商材詐欺の違法性や犯罪として成立させる条件4つ、犯罪なのに逮捕されづらい理由について解説しました。

情報商材詐欺は「詐欺罪」に問われる悪質な犯罪です。

ただし、詐欺として証明するのが非常に難しく、今後も被害が増えることが予測されます。

そもそも情報商材の9割以上が、ほとんど価値のない情報商材詐欺と言われています。

情報商材詐欺の被害にあわないためには、正しい情報を身に付けておくことが大切です。

「自分は絶対に騙されない」という自信がある人こそ危険なので、以下の記事も参考にしてください。

情報商材詐欺の見分け方は?騙されない6つの方法を解説

情報商材詐欺の事例3選と5つの特徴を解説!騙されないためにはどうすればいい?

【2023年最新版】情報商材詐欺の仕組みと6つの手口を解説!被害にあったときはどうすればいい?

「情報商材を購入して騙された」このような人は、弁護士・司法書士に相談して返金交渉を手伝ってもらいましょう。

悩んでいても解決しないため、まずは気軽に話を聞いてもらいましょう。

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”詐欺に遭った経緯”を説明するとスムーズに進みます。